うだつの上がる町並み映えスポット特集!和紙あかりと歴史的商家の全貌
美濃市の町並みを代表する2大巨頭が、国指定重要文化財の「小坂家住宅」と市指定文化財の「旧今井家住宅」です。前者は1772年(安永元年)に建てられた美濃市最古の町家であり、代々酒造業を営んできました。一般的な切妻屋根とは異なり、中央に向かって丸みを帯びて起む「起り屋根(むくりやね)」を採用した極めて優雅な造りが特徴です。重厚なしころ屋根の上に配されたうだつは、端正でありながら力強い風格を漂わせています。
一方、かつて美濃きっての紙問屋として名を馳せた「旧今井家住宅」は、江戸時代中期の典型的な町家構造をそのまま留める貴重な空間です。奥に細長い「うなぎの寝床」状の間取りには、帳場や蔵、そして京都の町家を思わせる風雅な中庭が配されています。この中庭の片隅に設置されているのが、水滴が落ちる澄んだ反響音を楽しむ「水琴窟(すいきんくつ)」です。日本有数の名水琴窟として知られ、竹筒に耳を近づけると、環境庁(現・環境省)の「日本の音風景100選」にも通じる幽玄な金属音が響き渡ります。
通りを行き交う旅人は、連子格子(れんじこうし)や土壁、美しく磨き上げられた出格子に触れながら、豪商たちが築き上げた美意識を五感で追体験できます。これら保存度の高い建造物群が日常の生活圏の中に溶け込んでいる点こそ、美濃市が重要伝統的建造物群保存地区として国際的に高く評価される最大の要因です。
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